もりもり君

もりもり君001 【解雇】

中途採用の部長を解雇したい

もりもり君第1話
社長 中川さん、困ったことになりました。

中川 なんですか?

社長 営業部長のことで相談します。

中川 1年前に採用した方ですね。

社長 採用面接のときに、以前の会社でバリバリ成績を上げていたというのです。確かに、話はうまいし、やる気があるように感じました。

中川 そうですね。喜んでいらっしゃいましたね。優秀な部長を採用できたと。

社長 そう、大企業に勤めていたので、相当訓練もされていると期待しました。

中川 では、期待はずれだというのですか?

社長 そうなんです。かまぼこなんです。

中川 はあ?かまぼこ?

社長 机に座ったまま動かないのです。

中川 トイレも行かない?

社長 また、混ぜ返す。うちは、私もトップ営業で走り回っているのです。それなのに、営業にでようとしません。

中川 で、社内で何をしているのですか?

社長 やれ、マーケティングは情報だとか、営業企画書を出せ営業報告を出せ、目標を達成できない理由を書類で提出しろと部下に指示するのです。最初は、さすが大企業で鍛えられた人は理論的だと感心していましたが、口先ばかりです。二言目には書類、書類です。そして書き方がなっていないと延々と「てにをは」を教えるのです。

中川 実績は上がっているのですか?

社長 報告書を出せ、企画書を出せと部下に言いつけるだけで自分は動かないのですから、部下からも嫌われています。当然、その営業部長の部門は成績ががた落ちです。

中川 へえ、マネジメントもできなければ営業もできない。それは採用を失敗しましたね。

社長 彼はうちには向きません。大企業では通用したのでしょうが、うちではとてもとても。

中川 で、どうしますか?

社長 その人を解雇したいのですが、難しいですか?

中川 採用のときにどのような条件を示しましたか?

社長 もちろん、営業部長を期待して営業部長として採用しました。本人もそれを承知しています。

中川 くどいですが、営業部長として採用すると伝えたのですね。雇用契約書はありますか?

社長 はい、これです。
ちゃんと、担当業務は営業部長として、○○円で採用すると書いてあります。

中川 では、もう一つ質問です。
御社にはもう一人他の部の営業部長がいますが、その人と比較して能力や実績はどうですか?

社長 それは、比較することもなく格段に低いです。彼は営業部長の力はありません。うちでは。

中川 そうですか。
それだけ条件が揃っていれば、解雇してもいいでしょう。

社長 解雇はよほどの理由がないと無理と聞いていますが。

中川 そうですね。できれば配転をするなどをすべきです。一般的には。
しかし、この方は営業部長として採用したのですがその期待を裏切っています。

社長 配転をしても使い物になりせんよ。大企業出身者はこりごりです。

中川 えーと。中川も大企業にいましたが…

社長 これは失礼しました。例外もあります。

中川 本当ですか?

社長 本当です。とにかく、解雇します。

中川コメント

一般的には長期雇用システムの中で、会社が社員教育をして育てます。
したがって、能力が劣るから解雇をするというのはよほどでないと難しいのです。

今回の事例は、営業部長に特定して採用したのですから、それに応えられない場合は解雇も許されます。

しかし、ある日突然解雇を言い渡すのは解雇権の乱用となるおそれがあります。

社長が営業部長としてやって欲しいことを伝えることです。
それも1回だけではなく、繰り返し。
そのうえで、好転が期待できないのであれば解雇するのが順当でしょう。

©中川式賃金研究所 画屋(かくや)

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