もりもり君

もりもり君017【残業】

経営者の意識を変えよう

もりもり君第17話
中川 こんにちは。

社長 こんにちは。残業時間が減らないで困っています。

中川 どんな手を打ていますか?

社長 とくにありません。時々、残業が多いのではと幹部会議で言っていますが。

中川 それでも減らないのですね。

社長 必要な残業は認めなければサービス残業を言われます。だから、残業をするなと強く言えないのです。

中川 それで残業が減らないから困っていると言われても言われた中川は山本リンダです。

社長 はあ?山本リンダですか。
今の若い方は知らないのでは?

中川 そうかも。
ヒット曲に「こまっちゃうな」というのがありましたね。そのリンダ状態だということです。

社長 話がどんどん離れていきます。残業を減らす方法はありませんか?

中川 奇策はありません。当たり前のことをコツコツと行うことです。

社長 その当たり前のこととは何ですか?

中川 まずは経営者の意識を変えることです。

社長 経営者と言えば私のことですか?

中川 そうです。

社長 意識を変えるといいますと?

中川 遅くまで残業をしている人を評価していませんか?
たとえば、ご苦労さん、がんばっているねとか激励していませんか?

社長 それは当然でしょう。頑張っている社員に声を掛けるのは。

中川 では、仕事の能率が大変高く、残業をほとんどしない社員に対してほめていますか?

社長 うーん。早く帰るともっと仕事をしろと言いたくなります。

中川 そのような考えがあればいつまでたっても残業は減りませんよ。

社長 そうは言っても必要な残業はしてもらわなければ。

中川 そうですね。
人事考課の打ち合わせ会議でこの人は頑張っているから高い評価をしようという話題になります。そのときの頑張っているという基準が遅くまで残業をしているからということはありませんか?

社長 …。

中川 どうしました?

社長 指摘のとおりです。
人事考課調整会議で話題になっているのは遅くまで仕事をしているかどうかが中心です。

中川 部長も課長も社長が長時間労働を高く評価することを知っていますので、残業が減らないのです。

社長 そういうことですか。私に原因がありましたか。

中川 そうですね。
残業削減の方法はいろいろありますが、それはテクニックです。
それ以前に社風が残業を容認していれば残業は減りません。

社長 なるほど。どうしたらいいですかね?

中川 仕事を効率よくして残業が少ない人をまずは見つけましょう。そしてときどきほめましょう。

社長 なるほど。

中川 それから、幹部会議で今後は長時間では評価しないと宣言しましょう。

社長 そうですか。
しかし、当社は給料があまり高くないので残業がなくなると生活に響きます。

中川 残業をゼロにするとは言っていません。
月30時間程度の残業はしてもらった方が良いでしょう。

社長 そういうことですか。
 

中川コメント

業が減らない根本原因は経営者、管理職が「長時間労働=頑張っている=高い評価をしがち」なことにあります。

まずは経営者の意識を変えましょう。

c中川式賃金研究所 画屋(かくや)

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